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Klein Bottle

Klein Bottle

ZOYD-LOGUE, 2014PerformanceDance: Masayuki SumiSound: Yasuhiro Otani, Kazuya IshigamiArtwork: Yoshitaka Iwamotoat C.A.P, Kobe, Japanパフォーマンス動き: 角正之音楽: 石上加寿也 大谷安宏美術: 岩本吉隆神戸 C.A.Pにて 氷の上に油や、水、絵の具を落とす。氷がゆっくりと溶けると、液体の動きによって投影のイメージが変わり、氷が薄くなるにつれてプロジェクションが鮮明になってゆく。時にはダンサーの動きを覆い、それぞれの素材が彼の体に共鳴し、溶けていく。 このパフォーマンスの物語は氷が溶け始めるところから始まり、徐々に暗闇の中で終わりる。多彩で劇的な動きとプロジェクションは流れるように進んでいく。ダンサーの動きに伴って石上氏と大谷氏の実験的な音が音色が変化する。パフォーマンスの締めくくりには、不透明なペイントをプロジェクターに落。透明絵具とは異なり、不透明絵具は光を通さない。重い液体が光との反応を遮るとともにプロジェクションの光がゆっくりと暗闇に消えていく。音も徐々に静寂へとフェードアウトしていく。 I drop oil, water, and pigment onto ice. As the...

Klein Bottle

ZOYD-LOGUE, 2014PerformanceDance: Masayuki SumiSound: Yasuhiro Otani, Kazuya IshigamiArtwork: Yoshitaka Iwamotoat C.A.P, Kobe, Japanパフォーマンス動き: 角正之音楽: 石上加寿也 大谷安宏美術: 岩本吉隆神戸 C.A.Pにて 氷の上に油や、水、絵の具を落とす。氷がゆっくりと溶けると、液体の動きによって投影のイメージが変わり、氷が薄くなるにつれてプロジェクションが鮮明になってゆく。時にはダンサーの動きを覆い、それぞれの素材が彼の体に共鳴し、溶けていく。 このパフォーマンスの物語は氷が溶け始めるところから始まり、徐々に暗闇の中で終わりる。多彩で劇的な動きとプロジェクションは流れるように進んでいく。ダンサーの動きに伴って石上氏と大谷氏の実験的な音が音色が変化する。パフォーマンスの締めくくりには、不透明なペイントをプロジェクターに落。透明絵具とは異なり、不透明絵具は光を通さない。重い液体が光との反応を遮るとともにプロジェクションの光がゆっくりと暗闇に消えていく。音も徐々に静寂へとフェードアウトしていく。 I drop oil, water, and pigment onto ice. As the...

Scrutiny

Scrutiny

Scrutiny 解體, 2017Voice withinInstallationGlass, plaster, movie projectionDimensions variableOrgansPaintingOil, glass pigment, acrylic board300x300mm 297x420mm EchoPaintingOil, glass pigment, mirror sheet2100x1150mmSkull SculptureGlass, plaster140x220x245mm 人体の臓器や細胞の神秘的な形に魅せられた。その、時にぞっするような形は恐ろしいほど合理的だ。人間の体内にはもう一つの別なる世界があるように感じられる。常に臓器は伸縮したり細胞は分裂したりしている。そしてもしかしたら微小な細胞も体内で音をたてている。それは自分の中にいつもあるはずなのに気づかない。身体を意識した時ようやくその存在に気がつく。 目を留めるとはじめて気がつく複雑で奇怪な存在の不思議を表現した。I was inspired by the mysterious forms of organs and cells. The...

Scrutiny

Scrutiny 解體, 2017Voice withinInstallationGlass, plaster, movie projectionDimensions variableOrgansPaintingOil, glass pigment, acrylic board300x300mm 297x420mm EchoPaintingOil, glass pigment, mirror sheet2100x1150mmSkull SculptureGlass, plaster140x220x245mm 人体の臓器や細胞の神秘的な形に魅せられた。その、時にぞっするような形は恐ろしいほど合理的だ。人間の体内にはもう一つの別なる世界があるように感じられる。常に臓器は伸縮したり細胞は分裂したりしている。そしてもしかしたら微小な細胞も体内で音をたてている。それは自分の中にいつもあるはずなのに気づかない。身体を意識した時ようやくその存在に気がつく。 目を留めるとはじめて気がつく複雑で奇怪な存在の不思議を表現した。I was inspired by the mysterious forms of organs and cells. The...

Sleepwalk

Sleepwalk

Sleepwalk, 2015Public projection in Tokushima, JapanOil, glass pigment, acrylic board, overhead projectorDigital print 夢遊病は、まるで幻覚や仮想現実のように、高次元の夢を見ることを可能にする。外から見ると病的な状態に見えるかもしれないが、夢遊病者にとってそれは心地よい経験なのかもしれない。おそらく、夢遊病の状態は退屈な現実からの逃避であり、曲のタイトルや芸術作品にしばしば"sleepwalk"という言葉が登場するのは、その状態に幻想的で空想的な精神状態を見ることができるからではないだろうか。 Sleepwalking allows us to see yet another, higher level of dreams, more akin to a hallucination...

Sleepwalk

Sleepwalk, 2015Public projection in Tokushima, JapanOil, glass pigment, acrylic board, overhead projectorDigital print 夢遊病は、まるで幻覚や仮想現実のように、高次元の夢を見ることを可能にする。外から見ると病的な状態に見えるかもしれないが、夢遊病者にとってそれは心地よい経験なのかもしれない。おそらく、夢遊病の状態は退屈な現実からの逃避であり、曲のタイトルや芸術作品にしばしば"sleepwalk"という言葉が登場するのは、その状態に幻想的で空想的な精神状態を見ることができるからではないだろうか。 Sleepwalking allows us to see yet another, higher level of dreams, more akin to a hallucination...

Apparatus of Perversion

Apparatus of Perversion

Apparatus of Perversion, 2016舞台即興「倒錯の器械」PerformanceDance: Masayuki SumiSound: Kazuya IshigamiArtwork: Yoshitaka Iwamotoat C.A.P, Kobe, Japanパフォーマンス動き: 角正之音楽: 石上加寿也美術: 岩本吉隆神戸 C.A.Pにて このプロジェクトは、2014年に行った舞台即興「Klein Bottle」のコンセプトを引き継ぎ行ったものである。「Klein Bottle」では、プロジェクションを中心に舞台美術を制作したが、今回は透明な鏡面シートを用いた。このシートは、角度によって透明になり、また不透明にもなる。そして、その表面に光が反射し、独特の模様を作る。空間に何層も吊るされた鏡面シートの周りを角正之がゆっくりと動いていく。腰に下げた鈴が動きに合わせて微かに鳴っている。仮面やコートを脱ぐと彼の肉体が露わになる。時に鏡面シートの後ろに隠れ見えなくなり、また半透明に透けて見えるダンサーの動きに合わせて、石上加寿也の音楽が空間に反響する。ダンサーは、暗闇の中で、反射する光りと機械的な音を背負いながら、自身の身体と対話している。 This project continues the concept of the 2014 stage improvisation...

Apparatus of Perversion

Apparatus of Perversion, 2016舞台即興「倒錯の器械」PerformanceDance: Masayuki SumiSound: Kazuya IshigamiArtwork: Yoshitaka Iwamotoat C.A.P, Kobe, Japanパフォーマンス動き: 角正之音楽: 石上加寿也美術: 岩本吉隆神戸 C.A.Pにて このプロジェクトは、2014年に行った舞台即興「Klein Bottle」のコンセプトを引き継ぎ行ったものである。「Klein Bottle」では、プロジェクションを中心に舞台美術を制作したが、今回は透明な鏡面シートを用いた。このシートは、角度によって透明になり、また不透明にもなる。そして、その表面に光が反射し、独特の模様を作る。空間に何層も吊るされた鏡面シートの周りを角正之がゆっくりと動いていく。腰に下げた鈴が動きに合わせて微かに鳴っている。仮面やコートを脱ぐと彼の肉体が露わになる。時に鏡面シートの後ろに隠れ見えなくなり、また半透明に透けて見えるダンサーの動きに合わせて、石上加寿也の音楽が空間に反響する。ダンサーは、暗闇の中で、反射する光りと機械的な音を背負いながら、自身の身体と対話している。 This project continues the concept of the 2014 stage improvisation...

Splinters

Splinters

Splinters, 2009 SculptureMarble, graniteDimensions variable “他の恒星のもつ惑星の存在が私を興奮させるのは、その惑星がもち得るだろう生物の存在様式、思考様式についてあれこれ荒唐無稽な考えを数百重ね、そして暗い想像力を果てしなくふくらませて倦むところを知らないからである。” ―埴谷雄高「宇宙ばか」 宇宙に浮いている惑星の石は、どんな硬さなのだろう。どんな形をしているのだろう。それを想像しながら地球の石に彫る事がこの作品の制作動機であった。 月は、私たちにとって一見なじみ深い存在であるが、実はその全貌を知らない。身近にあるようで、私たちは月の実際を詳しく見た事がない。月がどのような色をしていて、どのようなテクスチャーでどのような大気に包まれているのか。想像で埋めながら月という存在を理解している。 月にある石は多分地球にはないだろう。だから、月の表面のテクスチャーを、衝突の跡を、凹凸を地球上で再現することは不可能だ。だが、それを想像し、地球の石に刻む事は可能だ。この作品は月への想像を巡らした探求の痕跡である。 What excites me about the existence of planets orbiting other stars is that I never tire of layering hundreds of...

Splinters

Splinters, 2009 SculptureMarble, graniteDimensions variable “他の恒星のもつ惑星の存在が私を興奮させるのは、その惑星がもち得るだろう生物の存在様式、思考様式についてあれこれ荒唐無稽な考えを数百重ね、そして暗い想像力を果てしなくふくらませて倦むところを知らないからである。” ―埴谷雄高「宇宙ばか」 宇宙に浮いている惑星の石は、どんな硬さなのだろう。どんな形をしているのだろう。それを想像しながら地球の石に彫る事がこの作品の制作動機であった。 月は、私たちにとって一見なじみ深い存在であるが、実はその全貌を知らない。身近にあるようで、私たちは月の実際を詳しく見た事がない。月がどのような色をしていて、どのようなテクスチャーでどのような大気に包まれているのか。想像で埋めながら月という存在を理解している。 月にある石は多分地球にはないだろう。だから、月の表面のテクスチャーを、衝突の跡を、凹凸を地球上で再現することは不可能だ。だが、それを想像し、地球の石に刻む事は可能だ。この作品は月への想像を巡らした探求の痕跡である。 What excites me about the existence of planets orbiting other stars is that I never tire of layering hundreds of...

Leaves in South Korea

Leaves in South Korea

本シリーズは、2012年に韓国国立現代美術館チャンドン・スタジオでのレジデンス・プログラムに参加中に制作したものである。ロンドンで始めた落ち葉をアクリル板の上に描くコンセプトを引き継ぎ、韓国の絵の具を用いて制作した。アクリルガッシュに近い絵の具にリンシードオイルを混ぜて描写した。韓国の絵の具特有のシックな色合いを強調し、枯れ葉の腐敗したテクスチャーや葉脈を抽象化した。同時に、アクリル板の上で反発する油と絵の具の反応を葉っぱのテクスチャーに応用することを目指した。 今、思い出すと当時、日韓の関係は緊迫しており、韓国は大統領選を控えていた。政治的に不安定な日韓の関係の中で、このレジデンス・プログラムに参加できたことは私の人生において忘れ難い経験である。また、このレジデンス・プログラムに参加していた他の国のアーティストとの共同生活も刺激的であった。伊藤博文と彼を暗殺した安重根、そして私の誕生日が全く同じ日であったのを奇妙にも嬉しく感じたものだった。   This series was created during my participation in the residency program at the National Museum of Modern and Contemporary Art Changdong Studio in 2012. It continued the...

Leaves in South Korea

本シリーズは、2012年に韓国国立現代美術館チャンドン・スタジオでのレジデンス・プログラムに参加中に制作したものである。ロンドンで始めた落ち葉をアクリル板の上に描くコンセプトを引き継ぎ、韓国の絵の具を用いて制作した。アクリルガッシュに近い絵の具にリンシードオイルを混ぜて描写した。韓国の絵の具特有のシックな色合いを強調し、枯れ葉の腐敗したテクスチャーや葉脈を抽象化した。同時に、アクリル板の上で反発する油と絵の具の反応を葉っぱのテクスチャーに応用することを目指した。 今、思い出すと当時、日韓の関係は緊迫しており、韓国は大統領選を控えていた。政治的に不安定な日韓の関係の中で、このレジデンス・プログラムに参加できたことは私の人生において忘れ難い経験である。また、このレジデンス・プログラムに参加していた他の国のアーティストとの共同生活も刺激的であった。伊藤博文と彼を暗殺した安重根、そして私の誕生日が全く同じ日であったのを奇妙にも嬉しく感じたものだった。   This series was created during my participation in the residency program at the National Museum of Modern and Contemporary Art Changdong Studio in 2012. It continued the...